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私たちがなぜ『どこシル伝言板®』を作ったのか?

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私たちがなぜ『どこシル伝言板®』を作ったのか?

80代男性は、倒れているところを2度も発見されるも、認知症患者と気づかれず、保護されることなく亡くなってしまった東京都中野区での悲しい事件。この事件をきっかけとして、認知症患者が無事を願う家族の元へ帰ることができる仕組み(どこシル伝言板)を開発しようと思ったのです

私たちがなぜ『どこシル伝言板®』を作ったのか?

2014年の8月、東京都中野区で悲しい事件が起こりました。
家族から行方不明者届けが出されていた認知症の男性(当時83歳)が、中野区内の公園で倒れているところを発見、警察、消防に対応されるも、保護されることはなく、2日後に死亡が確認されました。

行方不明から最初の発見

男性は横浜市在住で、利用していた福祉施設から行方不明になり、家族から神奈川県警に行方不明者届けが出されていました。行方不明となってから2日後の21日午前10時頃、男性は中野区の路上で倒れているところを発見され、警察と消防の隊員が駆けつけました。
この際、男性はのどの渇きや微熱等ありましたが、緊急搬送を拒み、搬送されることはありませんでした。
警察官からの名前や生年月日等の質問に対しても受け答えに問題はなく(この時、生年月日は実際の年齢より20歳若く答えていました)、「歩いて帰れる」と答えたことから近所に住んでいると判断し、行方不明者の照会をすることはありませんでした。警察官は水を飲ませた後、近くの公園に連れて行き、その場を離れたそうです。

再びの通報を受けて

同日夜、再度通報を受けて別の警察官が公園へ急行。
男性は公園のトイレで寝ており、救急車を呼ぼうとするも、男性は「大丈夫」と何度も答えたため、搬送されることはありませんでした。また、「家はないのか?」との問いにうなずいたため、ホームレスだと思い、保護することはしませんでした。午前中に発見、対応した件については、引継ぎはなかったそうです。

その2日後の23日朝、男性は公園のトイレ脇で発見、死亡が確認されました。21日、22日の最高気温は34度を越えており、死亡原因は脱水症等によるものでした。

その後、身元不明遺体としてホームページで情報を公開。
翌年2月、家族による連絡を受けて身元が判明したそうです。

この悲しい事件を受けての率直な感想は、

「なぜ、東京のど真ん中で本人は見つかっているのに、
家に帰ることもできず、
亡くならなければならなかったのだろう。

というものでした。

そして、

“認知症の高齢者が、無事を願う ご家族の元へ
元気に帰ることができる”
そんな仕組みを作りたいと思いました。

そこから課題意識を持って考えた結果が、
「私たちが考えたこと」いわゆる
「この問題解決に向けた課題」だったのです。

私たちが考えたこと(この問題解決に向けた課題)

  • 認知症高齢者であると判明すれば、最悪の事態は免れたのではないか?
  • 誰もが比較的容易に手を差し伸べられる仕組みがあれば、早期に保護できたのではないか?
  • (この場合、)横浜市の方であることがわかるだけでも、その後の対応が変わったのではないか?
  • 本人の話す内容が間違っていても、家族と連絡が取れれば安全が確保されたのではないか?
  • 保護時の対応を知ることができれば、本人の安全確保に効果があるのではないか?

このような問題解決に向けた課題を掲げ、
どこシル伝言板®の開発は始まったのです。

特許について

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どこシル伝言板®は、独自のシステムであり、2021年9月に特許を取得しました(特許第6944237)。

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